レザーバッグが雨・水濡れしてしまったときの対処法

本革のバッグを持っていて、誰もが一度は経験するのが「突然の雨」です。「濡れてしまったら、もう終わりなのでは」と不安になる方も多いのですが、正しい対処さえ知っていれば、過度に心配する必要はありません。今回は、水に濡れてしまった時の応急処置と、やってはいけないことをまとめてご紹介します。

 

濡れた直後にすべきこと

まず、乾いたやわらかい布で、表面の水分を優しく押さえるように吸い取ってください。ゴシゴシとこすると、革の表面を傷めたり、水滴が広がってシミの原因になったりするため、あくまで「押さえる」ことがポイントです。バッグの中身は一度すべて取り出し、型崩れを防ぐために、丸めた新聞紙や乾いたタオルを詰めて形を整えておきましょう。

 

正しい乾かし方

水分を拭き取ったら、風通しの良い日陰で自然乾燥させます。急いで乾かしたい気持ちはわかりますが、時間をかけてゆっくり乾かすことが、後々のトラブルを防ぐ最大のポイントです。目安として、完全に乾くまで丸1日〜2日程度、余裕を持って置いておくと安心です。

 

やってはいけない乾かし方

①ドライヤーやヒーターの温風を直接当てること(急激な乾燥は革の収縮やひび割れを引き起こします)。②直射日光に当てて乾かすこと(色あせや硬化の原因になります)。③生乾きのまま使用を再開すること(カビや型崩れにつながります)。焦る気持ちを抑えて、自然乾燥を徹底することが何より大切です。

 

乾いた後のケア

完全に乾いたら、革の表面がやや乾燥して硬く感じることがあります。これは水分と一緒に、革が本来持っている油分も失われているためです。いつもより少し多めに保湿クリームを塗り、油分を補ってあげましょう。多くの場合、これでしなやかさは元通りになります。

 

外出先で濡れてしまった場合の応急処置

自宅に戻るまで時間がかかる場合は、まずハンカチやティッシュで表面の水分を軽く押さえておくだけでも効果があります。カバンの中身が濡れることを防ぐため、貴重品やスマートフォンなどは可能な範囲でビニール袋に移しておくと安心です。帰宅後はあらためて、本記事でご紹介した正しい手順でケアを行ってください。

 

「雨の日は使わない」は必要か

多少の雨であれば、過度に神経質になる必要はありません。ベジタブルタンニンレザーは適切なケアを行えば、雨に濡れた経験も含めて経年変化の一部として味わいに変わっていきます。ただし、大雨や長時間の外出が予想される日は、無理せず別のバッグを選ぶという判断も、大切に長く使うための工夫のひとつです。


日頃からできる防水対策

天気予報で雨が予想される日は、あらかじめ防水スプレーを軽く一吹きしておくと安心です。ただし、あまり使いすぎると経年変化が出にくくなる可能性もあるため、使用頻度は最低限にとどめ、あくまで「もしもの備え」として活用するのがベジタブルタンニンレザーとの上手な付き合い方です。